ビジネスの現場で、「この依頼はどうしても引き受けられない…」「断ったら相手を怒らせそう…」と悩むことはありませんか?
社会人なら誰もが一度はぶつかる“断りメール問題”。
でも、ただNOと伝えるだけでは、人間関係や信頼、今後のチャンスを失うリスクも…。
一方で、「断る時、どんな言葉を選べばいい?」「例文のバリエーションが知りたい」「角を立てないコツは?」といった切実な声も多く聞こえます。
このページでは、ビジネスメールでの断り方を徹底解説。定番の型からシーン別・相手別の具体例、NG集、好印象を残すテクニック、英語例文、プロの現場トーク、リアルな体験談まで網羅しています。
「断る力」=「信頼される力」。今日から実践できるコツが満載です!
「また頼まれたらどうしよう」「しつこい勧誘の上手な断り方は?」「社内・上司相手はどうすべき?」と不安な方も、このページを読めば安心して断れる“自信”が身につきます!
断りメールが求められる理由と“断る力”の重要性
- なぜ断り方で評価が分かれるのか?
日本のビジネス社会では、「協調性」や「空気を読む力」が重視されがち。
だからこそ、正面から断ることに苦手意識を持つ人も多いです。
ですが、“なんとなくOKして後で迷惑をかける”方が、結果的に大きな信頼失墜につながることも…。
実は、誠実で気持ちのこもった断りメールを送れる人ほど、信頼されて仕事が回ってくるのです。- 「やむを得ず…」と遠慮気味に断るのは日本人の美徳ですが、ビジネスの現場では誤解を生みやすくもあります。
曖昧な返事や「検討します」と言い続けて返事を引き延ばしてしまうよりも、明確かつ丁寧なNOを早めに伝えたほうが、相手から「信頼できる」と思われやすいのです。 - また、断るときの理由や伝え方によって「仕事を任せても大丈夫」と評価されることもあれば、逆に「無責任」「気遣いがない」とマイナス評価を受けてしまうリスクもあります。
- 「やむを得ず…」と遠慮気味に断るのは日本人の美徳ですが、ビジネスの現場では誤解を生みやすくもあります。
- 現場でよくある「断りメール」シーン
- 急な追加業務・新規プロジェクト参加へのお誘い
- 社外からのイベントや懇親会、会食などのお誘い
- 営業・勧誘・サービス提案(電話・メール・SNS含む)
- 人材紹介や推薦依頼、取材・アンケート・メディア協力
- 社内でのシフト・タスク分担・ヘルプ要請
- 近年はリモートワーク化に伴い、メールやチャットでの断り連絡が一層増えています。「面と向かって伝えにくいから…」とメールで済ますケースも多いですが、文章での断り方こそ工夫が必要です。
- 新入社員・若手のうちから“断り力”を身に付けておくと、無理な仕事を抱え込みすぎて潰れるリスクも防げます。
- 断り方一つで「もう一度相談したい人」になれる
- 「きちんと理由を伝えてくれて助かった」と感謝されることも
- 「断る=縁を切る」ではなく「今はできないけど、次回はぜひ!」の姿勢が大切
- むしろ曖昧な返事や既読スルーの方がマイナス印象です
- 「この人は忙しい時でも誠実に返してくれる」という印象は、あなたのビジネスパーソンとしての“信用残高”を高めます。
- 「断りメール」から、思わぬ新しい提案やプロジェクトの打診につながることも実際によくあります。
本当に忙しいときや、自分の得意でない領域の仕事を無理に引き受けてしまうと、後から苦しくなったり周囲に迷惑をかけてしまうことも。
断ることは「自分を守る」「プロとして成果を出す」ための大事なマネジメント力です。
“誠実な断り”は、結果的に自分と相手のどちらも守る選択になります。
「断ることは悪いこと」と思い込まず、適切な自己主張もビジネススキルの一つと捉えましょう。
基本の断りメールテンプレ&プロが使うクッション言葉
- まずは「感謝」+クッション言葉
- 誠に恐縮ですが
- 大変申し訳ありませんが
- ご期待に添えず心苦しいのですが
- せっかくのお話ですが
- ご厚意に感謝申し上げますが
- お声がけいただき、ありがとうございますが
- 他にも「大変ありがたいご提案ですが」「お心遣い感謝申し上げます」なども効果的です。
- 最初に“誠意・気遣い”を表現することで、この後の断り内容がマイルドになります。
- 理由は抽象的でOK(詳細な事情は不要)
- 「業務都合」「社内規定」「会社方針」「先約」「体調不良」などを使い分け
- 自分都合より組織や状況を理由にした方が角が立ちにくい
- 言い訳に聞こえないよう簡潔に
- 「個人的な理由」は、社外には極力出さず「会社の都合」「部署の方針」などに言い換えるのが基本です。
- やむを得ない場合のみ「家庭の事情」「体調不良」などをぼかして表現しましょう。
- 最後は「またの機会」「今後もよろしく」
- 今後とも何卒よろしくお願いいたします
- またのご相談を心よりお待ちしております
- 引き続きよろしくお願いいたします
- 次回はぜひお力になれればと存じます
- 「またお声がけいただけますと幸いです」といった、未来志向の締めで関係を保ちましょう。
- 「今回はご期待に添えませんが、今後も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます」など、少し丁寧すぎるくらいがちょうど良い印象になります。
いつもお世話になっております。
この度はご依頼いただき、誠にありがとうございます。
せっかくですが、今回はご期待に添えず申し訳ございません。
また機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
POINT: 社外・社内どちらでもOKな「万能型」です。これをベースに、相手やシーンによって一文アレンジを加えましょう。
また、冒頭と締めだけでなく“本文途中”に一言「ご厚意に感謝申し上げます」「今後とも変わらぬご愛顧をお願いいたします」などを入れるとさらに印象が良くなります。
断る=一方的な拒絶ではなく、「今後も良い関係を続けたい」という意思表明を必ずセットで!
【場面別】断りメール例文集とNG例・改善例
「どんな言い回しなら印象が悪くならない?」という方のために、仕事依頼・イベント招待・営業・勧誘・人材紹介・社内ヘルプ…よくあるパターンごとに例文をまとめました。
さらにダメな例(NG例)→こう言い換える!という改善例も紹介します。
さらに、断りメールに一言加えるだけで印象が180度変わる“魔法のフレーズ”も活用してください。
◆仕事や追加業務の依頼を断る
この度はご相談いただき、誠にありがとうございます。
あいにく現在、ほかの案件対応に注力しており、ご期待に添えず大変恐縮ですがご理解賜りますようお願いいたします。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
- 応用例:「〇月上旬までは多忙のため難しい状況ですが、それ以降であれば調整可能かと存じます」など“代案”を入れると誠実度UP。
- 「ご期待に添えず申し訳ございません」と必ずワンクッションを
- 「お力添えできず心苦しく存じます」「ぜひ次回はご一緒できればと存じます」などの一言を加えるだけで、単なるNOではなく“信頼をつなぐNO”になります。
実際に「お断り」メールを送ったあと、数週間後に同じ担当者から「今回は調整が難しかったとのことですが、また新しい案件でご相談させてください」と新たな機会をもらえた、という声も多くあります。
誠実な対応をした相手からは、必ずまた声がかかるものです。
◆イベント・懇親会・飲み会などのお誘いを断る
大変恐縮ですが、あいにく先約があり、今回は参加できません。
またの機会がございましたらぜひご一緒できれば幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
- 「家庭の事情」「体調不良」「スケジュール都合」なども無理に具体的に書く必要はありません
- 「またお誘いください」と未来への期待を必ず添える
- 「どうしても断れない…」という場合は「日程調整できず申し訳ありません」など、日付を曖昧にぼかして伝えるのもコツ。
◆営業・勧誘・サービス提案などを断る
あいにく、当社の方針および予算の都合により今回はご期待に添えかねます。
また何かございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
- 「今後もご提案の機会があれば幸いです」といった一文を加えると柔らかい印象に
- 「担当部署が異なるため今回は見送りとさせていただきます」などもOK。
- しつこい営業には「今後はご連絡は不要です」とはっきりと線引きするのもビジネスマナーです。
◆人材紹介・アンケート・推薦・協力依頼などを断る
大変恐縮ですが、社内規定の都合上、本件についてはご協力できかねます。
またのご相談を心よりお待ちしております。
- 「社内規定」「守秘義務」などのワードを使うと個人攻撃にならず無難
- 「またご相談の機会があれば幸いです」と加えておくと、次回以降にも繋がります。
◆社内・上司・同僚からのヘルプやお願いを断る
現在、担当業務が立て込んでおり、ご要望にお応えできず申し訳ありません。
また何かお力になれることがあれば遠慮なくご相談ください。
- 「次回はぜひご協力させていただきます」「可能な範囲で他メンバーをご紹介します」などもフォローに◎
- 「急ぎでなければ〇日以降でしたら対応可能です」など、条件付きの返事も活用できます。
- 特に社内では「口頭+メールのフォロー」がトラブル防止に役立ちます。
【NG例・ダメな断り方】そのまま送ると危険!
- 「無理です」「できません」「興味がないので断ります」…→冷たすぎる・協調性がない印象
- 「そちらの事情には関心がありません」「他でお願いします」…→相手へのリスペクトが欠ける
- 「(無視や返信放置)」…→最悪。既読スルーもNG
- 「また今度」「検討します」と何度も引き延ばしてしまうのも逆効果。期待を持たせて“放置”は信頼を大きく損ないます。
「できません」
「無理です」
「今回はお断りします」
「興味がありませんので」
→すべて印象ダウン、今後の関係にも響くので要注意!
まずは「お声がけありがとうございます」「せっかくですが」などのクッションを添えましょう。たった一言の配慮で大きく印象が変わります!
相手へのリスペクトを忘れず、断る理由や事情を簡潔に、かつ丁寧な言葉で伝えることが大切です。
また、断りメールの返信はできるだけ早めに。「返信を先延ばしするほど相手の負担や不信感が増す」ので、即日~翌営業日には返しましょう。
「相手別」断り方アレンジ実例
- 取引先・顧客…極力丁寧に。返信は即日対応が理想。
- 「ご期待に添えず誠に申し訳ございません」「またご一緒できる機会を心よりお待ちしております」といった一文で、今後のビジネスチャンスを逃さない配慮を。
- できれば電話や口頭フォローを追加すると、より丁寧な印象に。
- 例:
いつも大変お世話になっております。
ご依頼いただきありがとうございます。
誠に恐縮ですが、社内調整の都合で今回はご期待に添うことができません。
また次の機会がございましたら、ぜひよろしくお願い申し上げます。
- 社内の上司…「お詫び+今後の協力意思」を必ず表現。口頭+メールの併用がベター。
- 「この件については現在の業務状況から対応が難しい状況です」「次回は最優先でご協力できるよう努めます」など“リベンジの意思”を見せる。
- 断りづらい場合は、他の協力方法や提案をあわせて示しましょう。
- 例:
部長、お疲れ様です。
ご相談いただきありがとうございます。
申し訳ありませんが、既存プロジェクトの都合で今回はお役に立てず申し訳ありません。
他の部分で何かできることがあれば、ぜひお申し付けください。
- 社内の同僚・後輩…カジュアルでも誠実に。「また何かあればいつでも!」と一言プラス。
- 「ごめん、今週はちょっと余裕がなくて…」「またタイミング合えばぜひ声かけて!」などフランクにしつつ、誠実さを忘れず。
- Slackやチャットなどでは絵文字やスタンプも適度に使うと、柔らかい印象になります。
- 例:
連絡ありがとう!
今は納期対応が詰まってて手が回らなさそう。
また今度時間できたら協力するね。
- しつこい営業・勧誘…毅然と「社内方針」「担当が異なる」などを理由にし、相手の連絡を促さない締めで。
- 「再度のご連絡は不要です」「今後のご案内は控えていただけますようお願いいたします」と明記することで、相手も無理な営業を控えるようになります。
- 例:
ご提案ありがとうございます。
申し訳ありませんが、現状新規サービス導入の予定がないため、今後のご案内はご遠慮いただけますと幸いです。
「前回お断りしたのに、またしつこく勧誘される…」
→「何度も恐れ入りますが、当社方針により今後も対応が難しい状況です」と線引きし、“今後ご連絡は不要”と明言すると効果的です。
また、どうしてもしつこい場合は「担当を変更しました」「今後のお取引はお断りさせていただきます」など、より強い表現も選択肢に加えましょう。
心理テクニック|やんわり断る・関係を悪化させないコツ
- 「他のメンバー・会社を紹介」「日程・内容だけ調整案を出す」など“代案”を必ず伝える
- 「今は難しいですが、状況が変わればぜひ!」と前向きに
- 「今回は〇〇のため難しいですが、また何かあればご相談ください」など次回への含みを持たせる
- お礼メール・お詫びメールと同じく「相手への感謝」を最初と最後にセット
- 「断る」ことで関係が壊れるのを恐れず、「今後も良い関係でいたい」という誠意を必ず示しましょう。
- 状況や温度感が伝わりにくい時は、電話やオンラインミーティングも併用すると誤解を防げます。
- 「否定」よりも「現状は難しい」「今後状況が変われば」といった柔らかい言い回しを選びましょう。
- 代案を提示できない場合は、「今回はご期待に添えませんが、応援しております」「他にご協力できることがあればご相談ください」とフォローを添えるだけでも十分です。
心理的なバリアを減らすには「断る≠否定」ではなく「現状では難しい」という伝え方を意識するのが大切です。
「今後も良い関係でいたい」という気持ちを言葉でしっかり伝えることが、信頼と絆をつくるポイントです。
英語での断りメール例文・フレーズ(グローバル対応)
Unfortunately, I will not be able to attend due to a prior commitment.
I greatly appreciate your kind offer, and I hope we have another opportunity in the future.
Best regards,
Regrettably, we are unable to proceed at this time due to our current priorities.
We appreciate your understanding.
- I’m sorry, but I’m unable to accept your request at this moment.
- I truly appreciate your offer, but unfortunately I must decline.
- Please understand my current situation.
- I hope to have another chance to work together in the future.
- For now, we will have to pass, but we look forward to future opportunities.
英語では曖昧表現は避け、「感謝+明確な理由+未来への期待」をセットに。日本語よりややストレートな表現が好まれます。
また「Unfortunately」「Regrettably」などのクッション言葉を冒頭に入れることで、相手に柔らかい印象を与えます。
グローバルなやり取りでは、シンプルかつ丁寧な言い回しが“プロらしさ”として高く評価されます。
読者のQ&A|みんなの悩み相談室
- Q. 断り続けて「冷たい人」と思われない?
- A. 毎回「感謝+またの機会+相手を否定しない一文」を添えれば関係は悪化しません。逆に曖昧な返事や音信不通の方がトラブルになりやすいです。
また、「断った直後に雑談や近況報告など別のやり取りを加える」と関係がこじれにくくなります。 - Q. どこまで理由を説明すべき?
- A. 具体的な事情よりも「多忙のため」「社内規定により」など一般的なワードでOK。言い訳がましくならないよう注意しましょう。
詳細を説明しすぎると逆に突っ込まれることもあるので、必要最小限に。 - Q. 社内の上司や先輩はどう断ればいい?
- A. 必ず一度は「直接口頭で一言+メールでフォロー」。メールだけだと温度感が伝わりにくいので「後ほどご相談できれば幸いです」と書き添えるのも◎。
また「次回は優先的に対応できるよう努めます」とフォローを添えれば、信頼を損なわずに済みます。 - Q. 何度も同じ勧誘や依頼が来るときは?
- A. 「今後も対応が難しい状況が続く見通しです」と明確に“線引き”し、しつこい相手は社内なら上司に相談、社外なら毅然とした態度で。
また、必要に応じて「迷惑メールフィルタ」や「担当変更」なども検討しましょう。
まとめ|断る力は信頼と誠実さの証し
ビジネスシーンで「断る」ことは決してマイナスではありません。
むしろ「きちんと断れる=信頼される」という現場の声も多いです。
相手へのリスペクト・感謝・前向きな姿勢を忘れず、今日から「断り力」を磨いてみてください!
「断るのが怖い」と思う方ほど、一歩踏み出してみると意外なほどスムーズに人間関係が築けるはずです。
「断る=人間関係終了」ではありません。断った後も気軽な連絡や小さな相談を続けて、信頼を積み重ねましょう。
誠実な断り対応が、あなたのビジネスパーソンとしての価値をさらに高めてくれます。
▼関連記事もあわせてどうぞ!