これまでお世話になった上司に、きちんと感謝と応援の気持ちを伝えることは、自分自身の人間関係をより良いものにし、今後のキャリアにも良い影響を与えます。
昔は手紙やメールで伝えることが多かった「異動メッセージ」ですが、最近はLINEなどのチャットツールで手軽に気持ちを伝える人が増えています。特に若い世代や、日常的にLINEでコミュニケーションを取る職場では、LINEが“社交辞令”ではなく“本音の感謝”を伝える便利なツールになってきました。
しかし実際には、「LINEで上司に異動メッセージを送っても失礼じゃない?」「絵文字やスタンプは使っていいの?」「どこまでカジュアルにしてもOK?」など、マナーや文面に悩む人が少なくありません。
一方で、堅すぎると距離を感じるし、カジュアルすぎると礼儀がないと思われないか不安…そんな“ちょうどいい異動LINE”を送りたいという声も多いです。
この記事では、
・LINEで上司に異動メッセージを送る時の基本マナーや注意点
・普段の関係性ごとに使い分けられる、すぐ使える例文・テンプレート
・送信タイミングや既読スルー対策、失敗しない送り方のコツ
・LINEならではのスタンプや絵文字、グループ・個別送信の注意点
・やりがちなNG例とその対策、Q&A集
など、悩みやすいポイントを徹底解説します。
この記事を読めば、もう「LINEで異動メッセージをどう送ろう?」と迷うことはありません。ビジネスの信頼関係を保ちつつ、自分らしい感謝の気持ちをしっかり伝えられる方法をぜひ見つけてください。
LINEで上司に異動メッセージを送る時の基本マナー
なぜ今、LINEで異動メッセージ?
以前は「異動の挨拶=対面やメールでのやり取り」が主流でしたが、最近は「LINEで気軽に送るのが一般的」という職場が増えています。
特に20〜30代のビジネスパーソンでは、上司・同僚問わずLINEで業務連絡や近況報告をすることが珍しくありません。
「LINEはカジュアルで失礼なのでは?」と気にする人もいますが、普段からLINEで会話する上司や、社内文化としてLINEが根付いている職場では全く問題ありません。
逆に、LINEで「一言でもありがとう」を伝えたほうが、自然な関係を築きやすいという声も多いです。
ただし、どんな場合でも大丈夫というわけではなく、“TPO(時・場所・相手)”を意識した使い方が必要です。以下のマナーや注意点を押さえたうえで、自分と上司の関係性・職場文化に合った送り方を選びましょう。
LINEで送っても大丈夫なケース・避けたいケース
- 送っても大丈夫な場合
- 普段から上司とLINEで業務やプライベートの連絡を取っている
- 職場でLINEが公式な連絡手段として使われている
- 他の同僚もLINEで上司に挨拶や連絡をしている
- メールや口頭での挨拶をすでにしていて、そのうえで個人的にLINEで気持ちを伝えたい場合
- LINEは避けたい場合
- フォーマルな文化で、上司との個人的なLINEのやり取りがほとんどない
- 社内でLINE利用が推奨されていない、もしくは規則で禁止されている
- メールや社内チャット(Slack、Teamsなど)がメインで、LINEはプライベート用になっている
- 一度もLINEでやりとりしたことがない上司(急な連絡は避けたほうが無難)
使うべき敬語・避けたい表現や絵文字
LINEはカジュアルなイメージが強いですが、異動メッセージではビジネスマナーを大切にしたいところ。
基本は「お疲れ様です」「お世話になりました」など、敬語ベースで短くても問題ありません。関係性が近くても、最初の一文はきちんとした言葉で始めると好印象です。
NG例:「マジで異動っすか!?」「やばい、ショックですw」など、くだけ過ぎた表現やスラング、ネット用語、乱暴な言い回しは避けましょう。
絵文字・顔文字・スタンプは、普段からよく使う上司や「距離が近い」と感じる相手にだけ“控えめ”に添えるのがベター。迷う場合は絵文字なしで送っても失礼にはなりません。
ワンポイント:「!」や「。」で文章に表情をつけたり、改行で読みやすさを意識するとLINEらしいやわらかさも出せます。
送信タイミング・気をつけたい時間帯
異動が発表された日から2〜3日以内に送るのが理想です。
「落ち着いた頃にゆっくり…」と思っているうちに送るタイミングを逃すケースもあるので、できれば早めに準備を。
また、早朝・深夜の送信はマナー違反と捉えられることもあるため、昼休みや終業後〜夜8時ごろまでが一般的な目安です。
繁忙期や会議中など、相手が多忙そうな場合は、念のため「お手すきの際に読んでいただければ幸いです」など一言添えるのも安心ポイントです。
スタンプ・顔文字の使い方と注意点
「LINEといえばスタンプや顔文字!」という人も多いですが、ビジネスの場では“控えめ”が鉄則です。
・親しい上司であれば「ありがとう」や「お疲れ様」など、落ち着いたスタンプを1つ添えるだけでもOK。
・かわいいキャラ系や派手な動きのスタンプ、ウケ狙いの絵文字連打などは基本的に避けましょう。
・顔文字も「^_^」「(^^)」などシンプルなものはOKですが、過度な感情表現は不要です。
POINT: スタンプ・絵文字は「親しみ」や「柔らかさ」をプラスするスパイス。多用せず“ほんのひとさじ”が大人のバランスです。
グループLINEと個別LINE、送る相手ごとの違い
異動メッセージは「個別で送るか」「グループLINEで送るか」にも注意が必要です。
グループLINEの場合: メンバー全員が読むため、内容は“オープンで無難”に。個人名やプライベートな話題は控えめにし、短くまとめるのが好印象です。
個別LINEの場合: 相手の人柄や関係性に合わせて、感謝やエピソードを1つ添えるのも◎。自分の言葉でしっかり気持ちを伝えやすいので、関係が近い上司には個別がおすすめです。
どちらの場合も、「ご挨拶が遅くなり失礼いたします」「グループではご挨拶しましたが、個人的にもお礼を伝えたくて」と前置きすれば誤解も防げます。
上司へのLINE異動メッセージ|使える文例集
ここからは、実際にそのまま使えるLINE異動メッセージの文例をバリエーション豊かに紹介します。
・関係性ごと(親しい・距離がある)
・送信シチュエーション(グループ・個別)
・スタンプや顔文字の有無
など、さまざまなケースに応じた例文を用意しました。
迷った時は、自分に近い状況のものをアレンジして使ってみてください。
3-1. 基本・丁寧な例文(無難で失礼のない文例)
お疲れ様です。
このたび異動されると伺い、とても驚いております。
入社以来、さまざまな場面でご指導いただき本当にありがとうございました。
◯◯さんのおかげで仕事の楽しさや社会人として大切なことをたくさん学ぶことができました。
新しい部署でもきっとご活躍されることと信じております。
お身体に気をつけて、ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
解説:
「お疲れ様です」で始め、これまでの感謝→学びや思い出→今後の活躍祈念、という流れを押さえるとビジネスマナー的にも完璧です。
丁寧な言葉遣いを意識しつつも、重くなりすぎず、相手に応援や期待の気持ちがしっかり伝わります。
3-1-2. さらに印象が良くなる+ひと言例
- 短い間でしたが、◯◯さんの仕事に対する姿勢を近くで学ばせていただき、感謝しかありません。
- ご迷惑をおかけしたことも多かったですが、温かく見守ってくださりありがとうございました。
- 今後とも変わらぬご指導をよろしくお願いいたします。
3-2. 親しい上司・フレンドリーな関係向け例文
異動の話を聞いて正直すごく驚きました!
◯◯さんと一緒に働けて本当に楽しかったです😊
いつも温かいサポートをありがとうございました!
新しい部署でも持ち前の明るさと行動力で、きっとみんなを引っ張っていくんだろうなと思っています。
またぜひご飯や飲みに連れていってください🍻
解説:
普段から雑談やプライベートな会話もある上司なら、顔文字やスタンプも“ワンポイント”で使えます。
エピソードや上司の人柄を交えた言葉は印象がより深く残ります。
ただし、砕けすぎないよう「ありがとうございました」「新しい部署でも頑張ってください」など、締める部分は丁寧に。
3-2-2. アレンジ例・親近感をプラス
- ◯◯さんのジョークで何度も助けられました!新しい職場でもぜひそのままの◯◯さんでいてくださいね😄
- これからも時々相談させてください!本当にありがとうございました。
- 異動しても連絡取り合えると嬉しいです。また近況報告させてください♪
3-3. あまり話さなかった上司・距離感のある相手向け例文
お疲れ様です。
ご異動と伺い、これまでお世話になりありがとうございました。
直接お話しする機会は多くありませんでしたが、いつも周囲に気配りされる姿がとても印象的でした。
新天地でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
ポイント:
「直接お話しする機会は…」などのフレーズを入れると不自然さがありません。距離感があっても、見ていた姿勢や仕事ぶりに触れることで「ちゃんと見ていました」という敬意を伝えられます。
3-3-2. ひと言だけでも失礼にならない短文例
- このたびはご異動とのこと、これまで本当にありがとうございました。
今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。 - 短い間でしたが、お世話になりました。
どうぞご自愛くださいませ。
3-4. 異動を知ってから日が経ってしまった場合の例文
ご連絡が遅くなり申し訳ありません。
異動のことを後から知り、とても驚いています。
これまでご指導いただき、本当にありがとうございました。
新しい環境でのご健康とご活躍をお祈りしております。
豆知識:
メッセージが遅くなった時は、必ず冒頭で一言お詫びを添えましょう。素直に理由を述べなくても「遅くなりすみません」と伝えるだけで印象が変わります。
3-4-2. バリエーション例
- ご挨拶が遅れてしまい、申し訳ありません。異動されたとお聞きし、驚いております。
短い間でしたが大変お世話になりました。 - 遅ればせながら、これまでのご指導に心から感謝申し上げます。
新しい場所でのご活躍をお祈りしております。
3-5. 異動先での活躍を祈る激励メッセージ例
異動先でも◯◯さんならすぐに信頼されると思います!
これまでのように明るく元気に頑張ってください。
またお会いできるのを楽しみにしています。
体調に気をつけて、無理せずご活躍されることを心から願っています。
コツ:
「◯◯さんなら大丈夫!」という一言が励みになります。再会の約束や「健康に気をつけて」など、相手を気遣う言葉も加えるとより印象的です。
3-5-2. さらに気持ちを伝えるアレンジ例
- 新しい部署でのお話もまた聞かせてくださいね!応援しています。
- ◯◯さんのご活躍、これからも陰ながら楽しみにしています!
- 困ったことがあれば、また相談させてください!
3-6. スタンプ・顔文字を自然に使う例文(カジュアルだけど丁寧)
お疲れ様でした!
今まで本当にありがとうございました😊
新しい部署でも◯◯さんらしく頑張ってくださいね!👍
POINT:
使う場合は「お礼」や「応援」の意味が伝わるシンプルなスタンプが◎。
顔文字や絵文字も、過度に多用せず1つか2つまでが大人のバランスです。
3-6-2. 親しみやすいパターン例
- いままでたくさん助けていただき、本当に感謝しています😊
異動先でもぜひがんばってください!また連絡します👍 - ◯◯さん、お世話になりました!お体に気をつけて、ますますのご活躍を🙏
- これからもよろしくお願いします♪
また飲みに行きましょう🍻
シチュエーション別!伝え方・送り方のコツ
グループLINEで送る場合の配慮
グループLINEで異動メッセージを送るときは、他のメンバーが読むことも意識しましょう。
・個人的なエピソードやプライベートな話題は控えめに
・「みなさんと一緒に◯◯さんにお世話になりました」など、全員に向けた一文を添える
・長すぎず、誰が読んでも違和感のないまとめ方が大切です
グループ用例文
◯◯さん、ご異動おめでとうございます。
これまでグループみんなでお世話になり、心から感謝しています。
新しい部署でもご活躍されることを一同お祈り申し上げます!
個別チャットで送る時のワンポイント
個別LINEでは、その人ならではの思い出や感謝を自分の言葉で添えるのがコツです。
・「印象に残っているアドバイス」「嬉しかったサポート」などエピソードを一文入れる
・相手の長所や仕事ぶりに触れると、より誠実な印象に
・丁寧語をベースにしつつ、距離感に応じて親しみのある表現を加えてOKです
個別用例文
◯◯さんのおかげで大きな仕事も乗り越えられました。
本当にありがとうございました!また困った時は相談させてください😊
忙しい上司に失礼にならない送信タイミング
- 異動が発表された当日~翌日がベスト。
忙しそうな日は避けて、昼休みや終業後、相手の負担にならない時間帯を狙いましょう。 - 「お忙しいところ失礼します」「お手すきの際にご覧いただければ幸いです」など前置きも◎
返信がなくても気にしないポイント
上司は異動直後、非常に多忙になりがちです。
返信がなくても「読んでもらえればそれでOK」という気持ちで送りましょう。
あえて返信不要と明記したり、返事がない場合も追いLINEをしないことで、相手への配慮が伝わります。
よくある失敗&NG例|気を付けたいポイント
カジュアルすぎて後悔したケース
例:
「マジ異動っすか!? めっちゃショックですw」
「また飲み行きましょう!w」
→解説:
普段のノリでつい送ってしまい、「社会人らしさや礼儀がない」と思われてしまうことがあります。
友達感覚やネットスラング(w、www、ヤバい、マジで等)は避け、絵文字やスタンプも控えめが無難です。
どれだけ親しい上司でも、最低限の敬語・丁寧語を混ぜると安心です。
重くなりすぎた/距離感を間違えた例
例:
「◯◯さんがいなくなるなんて信じられません…本当に本当に寂しいです。正直、まだ受け止めきれません。」
→解説:
感情が入りすぎてしまうと、相手も気まずくなったり、他のメンバーがいる場合は“重い”印象に…。
仕事上の異動メッセージは、「感謝」「応援」「前向きさ」を意識して、ネガティブや感傷的な表現は控えましょう。
スタンプや絵文字の使いすぎで微妙な空気に
例:
「お疲れ様でした~😆✨🎉👏 また遊びに行きましょ~~!!😍😍💯💪」
→解説:
派手なスタンプや絵文字は“盛り上げたい気持ち”の裏返しですが、ビジネスシーンでは逆効果になりがちです。
本当に伝えたい一言に絞り、1~2個までにすることで大人の気配りが感じられます。
誤送信・送るタイミングミスのエピソード
- 深夜や早朝、会議中にメッセージが届き「常識がない」と思われてしまった。
- グループLINEで個人的な感情や思い出を書きすぎて、他のメンバーが困惑した。
- 異動の正式発表前にうっかり送ってしまい、まだ知らない同僚にネタバレしてしまった。
→解説:
送信前に、「相手の状況」「グループか個別か」「タイミング」を必ずチェックしましょう。
特に公式発表の前は避け、「まだ社外秘の場合」「他部署が知らない場合」などには細心の注意を!
Q&A・よくある質問(FAQ)
- 既読スルーだったらどうする?
- 上司は異動前後で多忙になりがちです。
既読スルーでも気にせず、「読んでもらえた」と割り切りましょう。
基本的に、LINEの異動メッセージに“返信義務”はありません。
どうしてもお礼が言いたい場合は、数日後に対面やメールで再度ご挨拶を。 - どんなスタンプならOK?
- シンプルな「お疲れ様です」「ありがとう」系のスタンプ、もしくは仕事用に販売されている落ち着いたLINEスタンプなら無難です。
派手なアニメやギャグ系スタンプ、社外キャラのスタンプは避けましょう。 - 送信前に気をつけることは?
- ・敬語・丁寧語を確認
・誤字脱字や変換ミスに注意
・誰が読んでも違和感のない内容か、第三者視点でチェック
・送るタイミング(深夜・早朝・業務多忙時は避ける)
・グループと個別の送り先を間違えない - 返事が遅いとき、再送してもいい?
- 返信がなくても再送は不要です。返事がもらえたらラッキー、くらいの気持ちで送りましょう。
- グループLINEでの異動挨拶と個別LINEの違いは?
- グループでは「全員に向けた感謝と応援」が中心。
個別では相手の人柄や思い出、エピソードを加えると特別感が伝わります。 - 形式的になりがちだけど大丈夫?
- 無理に感情を盛り込む必要はありません。
「お世話になりました」「新天地でのご活躍をお祈りしています」だけでも十分誠意は伝わります。
まとめ|LINE異動メッセージも気持ちを伝えれば大丈夫!
LINEでの異動メッセージは、マナーと気配りを押さえておけば“自分らしい感謝と応援”を無理なく伝えられる便利なツールです。
「形式や長文より、相手の立場を思いやる一言」が何よりも大切。
迷ったときは…
・丁寧語・敬語を使う
・絵文字やスタンプは控えめに
・送信タイミングと相手の状況を配慮
・気持ちを込めた一文を添える
これだけで十分、社会人らしい素敵なLINE異動メッセージになります。
上司との距離感や職場の雰囲気によって、最適なメッセージの形は少しずつ違います。
この記事の文例やコツを参考にしつつ、“自分の言葉”を大切にしてください。
きっとあなたの想いは相手に伝わります。
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