「熱る」という言葉の正しい読み方には、「ねつる」と「ほてる」のどちらが適切か、多くの人が疑問に感じています。
この記事では、「熱る」の意味と共に、正しい読み方、誤読との違い、語源、関連語との比較まで詳しく解説していきます。
「熱る」の正しい読み方とその意味
「熱る」には以下の読み方があります。
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ほてる:最も一般的な読み方。体が熱く感じる状態。
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いきる:感情、特に怒りが強くなることを表す。
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(参考)ほとる/ほとぼる/ほとおる:古語的な読み方。現在ではあまり使われないが、文献には残る。
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(誤読)ねつる/あつる:実際には辞書などで確認できず、一般的に誤読とされています。
🔸「ねつる」は検索されやすい誤読キーワードの一つですが、正しい読み方ではありません。
「熱る」の読み方と意味ごとの使い分け
読み方 | 意味 | 使用例 |
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ほてる | 体が内側から熱くなる感覚 | お酒を飲んで顔が熱る(ほてる) |
いきる | 怒りや感情が高ぶる | 友人の無神経な発言に熱った(いきった) |
ほとぼる(古語) | 熱を帯びる/熱が残る感覚 | 火鉢の熱り(ほとぼり)が残る |
関連表現との比較と違い
「熱る」と混同されやすい表現との違いを整理してみましょう。
表現 | 意味 | 使用例 |
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熱る | 体や感情が熱を持つ | 顔が熱る(ほてる) |
火照る | 体が熱を帯びて赤くなる | 日焼け後に火照る |
紅潮 | 顔などが赤くなる | 怒りで顔が紅潮する |
上気 | 恥や興奮で顔が赤くなる | 緊張して上気する |
興奮 | 感情が高ぶる | 試合に興奮する |
のぼせる | 熱や感情で頭がぼーっとする | 長風呂でのぼせる |
「熱る」に関するその他の表現
「熱り」(読み:ほとぼり)
意味
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持続する熱感
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感情の余韻
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事件の影響
使用例
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事件の熱りが収まるまで様子を見る
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火鉢の熱りがまだ残っている
「熱り立つ」(読み:いきりたつ)
意味
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怒りや感情が一気に高ぶる状態
使用例
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審判の不当判定に熱り立つ観客
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不正を見て熱り立つ思いを抑えられなかった
「人熱れ」(読み:ひといきれ)
意味
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密集した人によって生じる不快感や熱気
使用例
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夏祭りの人熱れに辟易する
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満員電車の人熱れで息苦しさを感じる
「熱る」の語源と古語的背景
「熱る(いきる)」は、「意気」や「意気込む」などの言葉とつながりがあり、感情やエネルギーの高まりを指す古語的な表現です。また、「ほてる」には「火照る」との共通性があり、どちらも体温の上昇に関連した感覚表現とされています。
「熱る」の誤読と正しい理解の重要性
検索上、「ねつる」や「あつる」といった誤読が多く見られますが、いずれも正式な読みではありません。
正確な意味と文脈で「熱る」を使用することが、日本語表現の正確さを保つ上で重要です。
まとめ
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「熱る」の正しい読み方は「ほてる」「いきる」で、「ねつる」は誤読。
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感情や体温の上昇など、文脈によって適切な読み分けが必要。
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「火照る」「紅潮」「人熱れ」など、似た表現との違いを理解することで、より豊かな表現力が身につく。