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「宜しく」と「よろしく」の使い分け:「宜しくお願い致します」は誤用か?

言葉
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「宜しくお願い致します」というフレーズは、ビジネスメールや会議で頻繁に使われています。

多くの人が無意識にこの表現を使い、コミュニケーションをスムーズに進めるための定型句として広く受け入れられています。

この表現がひらがなで書かれることもあり、それによって「宜しく」と「よろしく」のどちらを使うべきか疑問に思うこともあります。

また、このフレーズが誤りだとされることもありますが、実際はどうなのでしょうか。

この記事では、「宜しく」と「よろしく」の適切な使い分けと、「宜しくお願い致します」が誤用とされる場合の理由について説明します。

 

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「よろしく」の意味と使い方

「よろしく」という言葉は、「適切に」「適度に」という意味を持つことがありますが、親しみを込めて何かを依頼する際にも用いられます。

通常、「よろしくお願いします」や「○○さんによろしく」という形で、頼み事をする時や挨拶に使われることが多いです。

 

「よろしく」を使う場面の具体例

①ご検討をよろしくお願いします。
②これからもご支援をよろしくお願いいたします。
③お母様によろしくお伝えください。
④今後のプロジェクトへのご協力をよろしくお願いします。

 

「宜しく」と「よろしく」の表記の違いとその意味

「宜しく」と「よろしく」にはどのような表記上の違いがあるのでしょうか? 実は、これらの違いは漢字とひらがなの使用に限られ、意味の差は存在しません。

「宜しく」は漢字を使用した表記で、一方で「よろしく」はその正確な表記とされています。漢字の「宜」は通常「ギ」と読まれ、「よろし」と読むのは当て字になります。

公用文や正式な文書では「よろしく」というひらがな表記が一般的です。歴史的には、「宜しく」という表記は「宜」が含む「適宜」などの意味を反映して使われ始めました。

慣習として「宜しく」が使用されることはありますが、公式な場面では「よろしく」という表記が推奨されています。

 

「宜しくお願い致します」の正しい使い方

ビジネスコミュニケーションでは、「宜しくお願い致します」をメールの結びに頻繁に使用しますが、このフレーズの使い方には注意が必要です。

「よろしくお願いいたします」という表現は、敬語としての依頼やお願いを意味し、問題ないように思えますが、「宜しく」という漢字の使用は慣用的であり、正式な場では避けるべきです。常用漢字に含まれないため、「よろしく」とひらがなで書く方が望ましいです。

ビジネスメールでは、「よろしくお願いします」とひらがなで記すのが推奨されています。

 

「致します」という言葉の使い方

さらに、「致す」には「成し遂げる」という意味がありますが、敬語の「お願いします」と組み合わせる場合は「いたします」を使用します。「いたす」は、動作を丁寧に表現する補助動詞です。

そのため、「宜しくお願い致します」というフレーズではなく、「よろしくお願いいたします」とひらがなで表記することが適切です。ビジネス文書やメールで、正確かつ適切な表現を心がけることが大切です。

 

「致します」と「いたします」の使い分け

「致します」と「いたします」の使い方には違いがあり、敬語を適切に使い分ける上で理解することが重要です。

①「致す」は、何かを行うという意味の本来の動詞です。
②「いたす」は補助動詞として使用され、謙虚な表現に用いられます。

「致します」は「致す」の丁寧語で、独立した動作を表す際に使います。
一方で、「いたします」は「○○いたします」という形で使用し、何かをする際の謙遜を示す表現です。

【例文】
①よろしくお願いいたします。
②失礼いたします。
③この任務は私が致します。
④予定通りに致します。

 

「よろしく」の表記と使用についてのまとめ

「よろしく」という言葉は親しみや頼みごとを伝える際によく使われます。一般的に「宜しく」と漢字で表記されることもありますが、公式な文書では「よろしく」とひらがなでの表記が適切です。

表現「宜しくお願い致します」は漢字を多用しますが、公的な文書や正式な場では「よろしくお願いいたします」とひらがなで表記する方が望ましいです。

ぜひこれを参考にして、正確な言葉遣いを心掛けてください。

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