「お足元の悪い中、ご来場いただきありがとうございます」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんね。
しかし、「お足元の悪い中」という言葉に、不適切だとか差別的な意味が含まれているという指摘を受けていることをご存知でしょうか?
知らず知らずのうちに、不適切な表現を使ってしまい、周囲に非常識と思われてしまうのは避けたいですよね。
この記事では、「お足元の悪い中」という表現がどうして問題視されるのか、その正しい意味と使い方、そして代替となるより適切な表現について説明します。
「お足元の悪い中」という表現について:差別用語か、適切な理解と代替案
「お足元の悪い中」という言葉は、文字通りには「足が接する地面」という意味を持ちます。
通常、この表現は雨などで地面がぬかるんで歩きづらくなった状態を指し示します。
このフレーズは、悪天候の中でも訪れてくれた人たちに対する感謝の気持ちを表現するために用いられることが一般的です。
しかし、一部からはこの表現が差別的であるとの指摘もあり、特に身体的な障害を持つ人々に対する配慮から使用を避けるべきだという意見も存在します。
その理由として、「お足元の悪い中」が「足が不自由」という意味に誤って連想されることが挙げられます。
ただ、この表現が差別用語であると断定されることは少なく、「足元」とは足そのものではなく、その人が立っている地面を指すためです。
例えば、「片手落ち」という表現も、元々は差別的な意味合いを持たなかったものの、「片手がない」と連想されるため問題視されるようになりました。
テレビなどのメディアでは、現在これらの用語の使用を避ける傾向にあります。
「お足元の悪い中」と「片手落ち」が同様に差別的な意味を持つわけではありませんが、注意が必要な点は間違いありません。
公の場での使用を控え、他の表現に置き換えることが望ましいでしょう。
「お足元の悪い中」の代替表現について
「お足元の悪い中」のような表現を他の言葉に置き換えたい場合、どのように伝えれば良いのでしょうか?
たとえば、悪天候の際には以下のように表現を変えることができます。
・「このような天候の中、お越しいただき感謝いたします。」
・「お足元が滑りやすい中、お越しいただきありがとうございます。」
季節に応じては、
・「本日はお暑い中をご来場いただき、心より感謝申し上げます。」
という表現も適切です。
また、天候に関わらず、
「本日はお忙しい中をご来場いただき、深く感謝しております。」
と伝えることも可能です。
公の場でのスピーチでは、聴衆に配慮した内容を選ぶことが重要です。
聴衆が不快に感じる可能性のある話題、特に政治や宗教については触れないようにすることが推奨されています。
さらに、意外と知られていないが差別的な意味を持つ可能性のある言葉にも注意が必要です。
スピーチを行う際には、これらの点を意識してください。
まとめ
表現の適切性は、時代とともに変わることがあります。
過去には一般的であった言葉も、現代では差別的な意味合いを持つとされ、使用されなくなることが多いです。
公の場で話す際には、単に慣れ親しんだ言葉を使うのではなく、現代の社会的な動向を理解し、聞き手が不快に感じないよう配慮することが求められます。
この点を考慮して発言することが重要です。