アウトドアやスポーツイベントの計画を立てる際、天候は計画に大きな影響を与える要素の一つです。
特に、雨が予想される日には、よく一週間分の天気予報を事前に確認することがあります。
しかし、雨天の予報だけでなく、風の強さもアウトドア活動やスポーツの成功において重要な役割を果たすことがあります。
このため、外出する際に風速5メートルの影響がどのようなものか、気になることがあるでしょう。
この記事では、風速5メートルの風がどれほど強いのか、そのような風が吹く日にキャンプ、バーベキュー、釣りなどをどのように楽しむことができるのか、注意するべき点を詳しく解説します。
「風速」とは何か?
「風速」というのは、空気がどれだけの速さで動いているかを示す数値のことを指します。
天気予報などで耳にする「風速」という言葉は、実際には10分間の平均風速を表しています。
日本の気象情報では、「メートル毎秒(m/s)」が風速を示す単位として使用されています。しかし、誤解の恐れがない場合は、「メートル(m)」と省略して表示されることもあります。
例えば、天気予報で「風速5m」と言われた場合、これは「風速5メートル毎秒(5m/s)」を意味しており、空気が1秒間に5メートル進む速さ、つまり10分間の平均風速を表しています。
風速5メートルってどんな感じ?
風速5メートルというのは、風が1秒間に5メートルの速さで動くことを示しています。
この速さを1分間に換算すると、5メートルが60秒で300メートルになり、これをさらに1時間にまで拡大すると、300メートルが60分で18,000メートル、すなわち18キロメートルになります。
つまり、風速5メートルは時速18キロメートルと同等ということができます。
時速18キロメートルの風は、自転車をやや速めに走らせているときの感覚と似ています。
このくらいの風力であれば、軽い物は風で簡単に持ち上がってしまうこともあり得ます。
例えば、2020年の東京における1年間の平均風速は2.8メートル(気象庁のデータによる)でした。このデータと比較すると、風速5メートルは私たちが普段感じる風よりもかなり強いことがわかります。
風速5メートル時のアウトドア活動について
風速5メートルでのキャンプと焚火のポイント
風速が5メートルの状況下でも、適切な準備を行えばキャンプを楽しむことは可能です。
ただし、キャンプ初心者にはこのような条件でのキャンプは推奨できません。なぜなら、風によってテントやタープが飛ばされる可能性があり、他人に迷惑をかけることや、テントが破損する恐れがあるからです。
・テントの入り口を風が当たりにくい方向に設定し、しっかりと固定する
・テント設置は複数人で行い、風の影響を最小限にする
・フリーサイトを利用する場合は、風除けとして車を風上に置く、または風を避けられる場所を選ぶ
・日没前には、不要なタープや荷物を整理する
・風が強いと体温が奪われやすいため、防寒対策を忘れずに
・風が強い日にバーベキューや焚き火をする場合は、特別な注意が必要です。
準備をしっかりと行い、安全に楽しんでください。
風速5メートル時のバーベキューの注意点
風速5メートルの状況下でもバーベキューや焚火は可能ですが、風による予期せぬトラブルや食材の汚染には注意が必要です。リスクを避けるためにも、天気の良い日を選んでイベントを計画することをお勧めします。
・ゴミが飛ばされないように注意する
・火の近くに可燃物を置かない
・風向きを考慮して火を扱う
・使用する炭から灰が飛ばされないようにする
・食材が汚れないよう、フタ付きの容器を使用する
・消火用具や水を用意しておく
・バーベキュー台が倒れないように、重りを使用する
風の影響で食材が飛ぶ可能性があるため、注意が必要です。串に食材を刺しておくと、便利です。
風速5メートルでの釣りのコツ
風速が5メートルであっても、釣りは完全に不可能ではありません。しかし、海上やボートでの釣りは難しくなりますが、堤防や淡水域では可能です。
風が強いと、釣り糸が風に流されたり、魚のアタリを感じにくくなるなど、快適な釣りが難しくなります。
重いオモリを使用することで風の影響を減らせますが、魚のアタリを感じるのが難しくなる問題は簡単には解決しません。
さらに、風が強いと軽いものが飛ばされやすくなります。コンビニ袋やエサのパックなどは、飛ばされないように注意して管理する必要があります。
風速5メートルのゴルフプレイについて
風速5メートルの状況下でも、ゴルフは充分に楽しむことができます。
ゴルフでは風を避けることはできません。ほとんどのゴルフコースは広く、周りには木々が生い茂っているのが普通です。これがゴルフコースの特徴的な風景と言えるでしょう。
そうした自然に恵まれたゴルフコースでは、風がコースを横切ることで強い風が吹き荒れることがあります。
例えば、ドライバーでのヘッドスピードが秒速40メートルのゴルファーが、秒速5メートルの風を受けて打つと、風向きによっては向かい風で約17ヤード飛距離が短くなり、追い風だと約12ヤード飛距離が伸びることがわかっています。
このように飛距離に影響するため、風の強さや方向を読み解きながらプレイすることが重要です。
また、風による体温の低下を防ぐため、風を防ぐウィンドブレーカーを持参することが推奨されます。
風速5メートルでの短距離走への影響
風速5メートルの条件下でも、短距離走は可能ですが、風の影響で選手の成績に変動が見られることがあります。
例えば、向かい風が吹くと選手のタイムは遅れがちになります。逆に、追い風の場合はタイムが改善されることが多いです。
特に、100メートル走や200メートル走においては、追い風が秒速2.0メートルを超えると、成績は公式記録として認められず、参考記録として扱われます。
風速5メートル時の洗濯物の外干しに関して
風速5メートルの条件下でも、適切な対策を施せば洗濯物の外干しは可能です。
しかし、風対策を怠ると、洗濯物が風で飛ばされたり、乾燥が不十分になったり、最悪の場合は洗濯物が落ちて再洗いする必要が出ることもあります。
洗濯物を外に干す際は、風対策を適切に行うことが重要です。
具体的には、以下の対策が効果的です。
・通常のハンガーよりも、6連ハンガーやピンチハンガーの使用を優先する。
・通常のハンガーを使用する場合は、キャッチハンガーや大型の洗濯ばさみを使って物干し竿に固定する。
・風対策が困難な場合は、風の強い日は外干しを避け、室内干しを選ぶ選択肢もあります。
まとめ
秒速5メートルの風が吹くと、それは約時速18キロメートルに相当します。この風速は、少し速めで自転車を漕ぐ時に感じる風と似ているかもしれません。
ただ秒速5メートルの風力と聞くと、特に強いとは感じないかもしれませんが、キャンプやバーベキュー、釣りなどアウトドア活動をする際には、このくらいの風でも対応策を考える必要がある風の強さです。
アウトドアでの時間を安全で快適に過ごすためには、風の影響を正確に理解し、適切な準備をすることが大切です。