夏の代表的な果物として「メロン」を思い浮かべる人も多いでしょう。
冷やして食べると、その美味しさにすっかり魅了されます。
普段はカタカナで表記される「メロン」ですが、漢字でも表記することができるのです。
実は、メロンを示す漢字は複数存在します。
本記事では、メロンの漢字表記とその起源について、詳しくご紹介します。どうぞご期待ください!
1. メロンの漢字表記とは?
先に述べたように、メロンを漢字で表す方法は複数存在します。
主に知られている漢字表記は次の2つです
・真桑瓜
これらはいずれもメロンを指します。
「甜瓜」は「てんか」と読むこともあり、「真桑瓜」は一般的に「まくわうり」と呼ばれています。
パソコンで「まくわうり」と入力し漢字に変換すると「甜瓜」が出ることがあるものの、「甜瓜」を「まくわうり」と読むのは一般的ではないです。
また、「甜瓜」と似た漢字に「舐瓜」がありますが、主要な辞書での記載は確認できませんでした。
「甜」と「舐」は、それぞれ「甘い」と「舐める」という意味があり、異なる意味合いを持っています。
メロンには「西洋系」と「東洋系」の品種があり、それぞれ異なる歴史がありますが、多くの場合、私たちは皮が網目模様であるか否かに関わらず、どちらも単に「メロン」として楽しんでいます。
「てんか」という読み方についても調べましたが、この読み方が登録されている辞書は見つかりませんでした。
次のセクションでは、これらの漢字の起源についてさらに詳しく説明します。
2. メロンの漢字表記とその起源
メロンを漢字で記述すると、「甜瓜」と「真桑瓜」の二通りがあります。それぞれについて詳しく解説します。
① 「甜瓜」の起源について
「甜瓜」は「てんか」とも読まれ、この漢字は中国の起源を持ちます。中国語でメロンは「甜瓜」と表されます。
メロンの原産地はアフリカ、中近東、インドとされており、これらの地域から西へ広まった品種が「メロン」と呼ばれ、東へ広まった品種は「瓜」として知られるようになりました。このことから、「西洋系」と「東洋系」の区別が生まれ、「甜瓜」は東洋系のメロンとして、その甘さを表す漢字として選ばれました。
また、西から来た瓜が「西瓜」(スイカ)、南から来た瓜が「南瓜」(カボチャ)とされています。日本では「メロン」の歴史が「甜瓜」から始まり、主に東洋系のメロンとして親しまれてきました。
日本で西洋系メロンが普及し始めたのは明治時代からです。
② 「真桑瓜」の由来について
「真桑瓜」は「まくわうり」とも読まれ、その名前は岐阜県の真桑村(現本巣市)が名産地であったことに由来します。
もともと「甜瓜」の名で栽培されていた地域ですが、大正時代に西洋系のマスクメロンなどが普及すると、東洋系と西洋系を区別する必要が生じました。これにより、古くからの東洋系メロンを「真桑瓜」と呼ぶようになり、西洋系の新しい品種は「甜瓜」として区別されるようになりました。このため、「真桑瓜」の名前は比較的新しいものです。
この話を通じて、メロンの西洋系と東洋系の歴史を理解することができます。また、「甜瓜」はもともと東洋系であったが、時間が経過するにつれて西洋系にも使用されるようになったという複雑な背景があります。
まとめ:メロンの漢字表記と起源
ここでは、メロンの漢字表記とそれぞれの由来について説明しました。
メロンは漢字で「甜瓜」と「真桑瓜」と表されます。
「甜瓜」の由来は中国語にあり、この表記が用いられるようになった背景には中国の言語文化が影響しています。
一方で、「真桑瓜」の名前は岐阜県の真桑村に由来しており、この地域が名産地であることが名前に反映されています。
メロンについては、西洋系と東洋系の区別が歴史的にありますが、どの表記を使っても間違いではありません。